約 2,621,354 件
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/2820.html
【種別】 都市伝説 【初出】 とある科学の超電磁砲 PSPゲーム版 第一章 【解説】 学園都市の低年齢層で流行している都市伝説。 年齢層がずれているため、佐天涙子も話程度しか知らなかった。 曰く、 カミキリムシという怪人がいる。 そいつは大きなハサミを持っていて、 空き地で遊び疲れて居眠りしている子供を見ると、 黙って髪を切ってしまう。 その時、目を覚まさなければ、被害は髪の毛だけで済む。 だが、もしもその時目を覚ましてしまうと、 カミキリムシは地獄の果てまでその子を追いかけ回し、大きなハサミで殺してしまう。 ちなみにカミキリムシは香水、特にオメガフラワーの43番が苦手で、 かすかに残ったニオイ程度でもダッシュで逃げ出すらしい。 なお、佐天涙子が聞いていたバージョンだと、 目を覚ました時の話はなかったとの事。 硲舎佳茄がこの事件の被害に遭ったという話をしている場面を目撃したことが、 御坂美琴達が『空き地のカミキリムシ』事件に関わるきっかけとなった。 後に美琴達の調査によって、怪人カミキリムシの意外な正体が判明。 予想外に大きな事件として扱われる事になった。 事件の裏側では相園美央が関与しており、実生好子を焚きつけていた。 その目的は実生が集めてきた髪の毛のDNAから、『脳波をコピーできる能力者』を探し当てる事であり、 採取結果を基に、『学習装置(テスタメント)』による調整で条件を満たす、 二石香車という少年を特定する事に成功している。
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/198.html
【種別】 人名(通称) 【初出】 一巻 ビジュアルは漫画版『禁書目録』第十話 【CV】 仲野裕 【解説】 カエルの様な顔をした、第七学区の病院で働く凄腕の医者。 その腕前は「神の摂理すら曲げる」とまで言われるほど。 あまりに凄腕なことから『冥土帰し』という異名を持つ。 どんな病気・負傷であっても決して患者を見捨てず、治療のためには手段を選ばない。 『外』の医学界どころか統括理事会すら認可しない新技術や新理論すら利用するという。 上条の記憶破壊を除き、現在まで行った全手術を成功させている。 寿命すら克服してしまったらしいが、以後その研究に手をつける事はせず、 試作モデルはとある窓のないビルへ安置されているとのこと。 毎回上条は大怪我を負いこの人の世話になるのがお決まりパターン。 (※11巻では「病院」と書いて「ふりだし」とルビが振られた) ちなみに看護婦属性があることを、2巻にて告白している。 基本スタンスは患者第一で、患者の身が必要とするものは全て揃えるというのがモットー。 治療後や退院後の患者であっても気にかけており、電話で声を聞いただけで自分の元患者だと分かるほど患者のことを記憶している。 その容貌から、美琴に「リアルゲコ太」呼ばわりされる。 なおカエルに似ているという自覚はあるらしく、胸元のIDカードにはアマカエルのシールが。 かつてイギリスの片田舎で瀕死の状態だったアレイスターを治療して英国から匿い、 日本に逃がして「学園都市」を作る手伝いをした人物。意外に物語の根幹にかかわる黒幕的存在なのかもしれない。 現在アレイスターが用いている生命維持装置も彼が作り出したものらしい。 アレイスターも彼には人間味をみせ、敬意を払っていたが、 一方通行や打ち止めの利用を止めさせようとしたために決別することとなる。 ただ、彼にとってはアレイスターも彼の患者であることに変わりはなく、彼自身は完全に決別する気はない模様。 妹達の治療も行っている他、彼女達の保護者的な役目も引き受けているようで、 雲川芹亜が妹達に協力を要請した際は彼を通さねばならなかったようだ。 不老不死という研究を行っていた関係か、 以前には『負の遺産』と呼ばれるほどの治癒力を持つ薬も手がけている。 本編で登場したのは、 『油脂系の『溶ける骨組み』を使って肉の再生ペースを整えた上で、急速な細胞分裂を促す』 という物で、浜面に瀕死の重傷を負わされた麦野がこれを使い、わずか数日で現場に復帰している。 それ以外にも風紀委員に支給されている、非常用の対外傷キットも開発している。 新約17巻で木原唯一と交戦した常盤台中学のお嬢様たちを自身の病院に収容していた。 その際エレメントを遠ざける超音波を発する風鈴を病院の敷地外周に配置してエレメントの侵入を防いでいた。 木原唯一と同じ領域にやすやすと到達しているあたり、やはり彼はただ者ではないのだろう。 コロンゾン侵攻による学園都市の機能停止後は、コールドスリープされていた木原脳幹を蘇生・治療した。 「動物には詳しくない」と言いながらも無事に回復させているあたり、彼の技量の高さが改めて確認できる。 その後はアレイスターの要請で脳幹と共に学園都市を離れ、エジプトの砂漠で待機していたミナ=メイザースと合流し、 剥き出しの魂であるリリスに肉体を与える手術に着手した。 エジプトにアエティール・アバター(未編集)が出現した後はイギリスに向かいアレイスターらと合流。 コロンゾンとの決戦では傷ついたイギリス側の戦士達を治療した。 アレイスターの死後は学園都市に戻り、以前と変わらず第七学区の病院に勤務している。 クリスマスにはR&Cオカルティクスの情報で魔術を行使した学生たちの治療に従事していた。 その正体は健康体となったアラン=ベネット。 …というのはミナを安心させるためのその場のブラフだが、 脳幹は多少「もしかすると本当かも」と疑っている。 実際「カエル顔の医者=ベネット」を否定できる根拠は今の所無く、 またアレイスターやローラ・ザザを見ての通り「史実の没年」など作中においては全く参考にできないのが実情である。 外伝『とある科学の超電磁砲』では第11話で初登場。 『とある科学の一方通行』では第1話から登場している。 【口調】 語尾が疑問形(芳川桔梗曰く「ふざけた語尾上がりの言葉遣い」)。 他にも、語尾が「〜(だから)ね」になることが多い。 普段は飄々としているが、シリアスモードになると真面目になり、語尾も普通になる。 例)「―――僕を誰だと思っている?」 「どうにもならないことをどうにかするのが僕の信条でね?彼の言語機能と計算能力は必ず取り戻す、必ずだ」
https://w.atwiki.jp/keroro00innovator/pages/3039.html
INFINITE Selection INFINITE Selection アーティスト 三澤紗千香 発売日 2016年9月28日 レーベル ワーナー・ホーム・ビデオ デイリー最高順位 5位(2016年9月28日) 週間最高順位 5位(2016年10月4日) 月間最高順位 14位(2016年9月) 年間最高順位 145位(2016年) 初動売上 2870 累計売上 3462 収録内容 曲名 タイアップ 視聴 1 アラウド アクセル・ワールド -インフィニット・バースト- イメージソング 2 ユナイト アクセル・ワールド ED 3 トワイライト 4 リンクス とある科学の超電磁砲S ED 5 インフィニア とある科学の超電磁砲S 挿入歌 6 sympathia アクセル・ワールド BGM 7 フェイス 白銀の意思 アルジェヴォルン ED 8 Telepath~光の塔 劇場版とある魔術の禁書目録 -エンデュミオンの奇跡- 劇中歌 9 明日、晴れるかな 10 OVER ランキング 週 月日 順位 変動 週/月間枚数 累計枚数 1 10/4 5 新 2870 2870 2016年9月 14 新 2870 2870 2 10/11 ↓ 399 3269 3 10/18 193 3462 関連CD ポラリス ユナイト リンクス フェイス
https://w.atwiki.jp/kinsho_second/pages/3557.html
前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある科学の超荷電粒子砲(プラズマ・キャノン) 第2部 第06話 第一章開戦前(6) 8月9日(日) 日常生活において有能な母があらかじめ気をきかせ、外出許可を事前に 9時間延長し、朝6時に変更してくれたおかげで私と当麻は不法滞在をまぬかれ 早朝3時にゲートを通過し、帰宅できた。 1時間ほど仮眠し、いつもどおり5時に起きる。 2日続けてのほぼ徹夜状態だが、一仕事終えた高揚感で不思議と疲れは感じない。 私はぬるめの風呂につかり全身を伸ばし疲れをほぐす。 母の根回しとパパ2人の雑談により話は盛り上がり、最初の予定の2時間では終わらず、 2時間延長し、さらにもう1件はしごした。 娘を失う父親の尋問なんて話はどこにもなく、終始なごやかな雰囲気で終始した。 途中パパと当麻が10分ほど外にでて何やら話こんでいたようだが、当麻は 問いただしても何を語り合ったか言わなかった。 ただ、パパは現状を受け入れてくれたことは間違いはないだろう。 パパは大覇星祭の時に婚約式を開くことを提案してくれた。 パパは私が嫁ぐではなく、上条・御坂の両家が一体になることを コンサルタントとして提案した。まだ若すぎる2人を4人の大人がともに支える。 パパは言わなかったが、私と当麻の背負っている過酷な運命を親もともに背負うと 言いたかったかもしれない。 それにしてもパパと当麻の父親がロンドンの飲み友達なんてできすぎだろう。 ママと詩菜さんがジム仲間、パパと刀夜さんが飲み友達? 話ができすぎでこんな小説がもしあるなら、ご都合設定にしか思えない。 事実は小説よりも奇なりか・・ ともかく、お見合いは終わり、私と当麻は若すぎる夫婦生活を法律上ではないが、両家公認の 元始めることとなった。 この件は、しばらくは終わり。本業回帰ね。 さあ行動開始よ。 私はPC3台と脳を直接リンクし、能力をフル稼働させて情勢分析をはじめる。 まずは、ばらまいた暴露情報の影響評価だな。 多数の国家と多数の民族が暮らす欧州で統合の象徴のEU本部とバチカンの幹部のずぶずぶの汚職や 米系投資銀行との癒着の暴露はリーマンショック後、社会不安と深刻な不景気に襲われた欧州社会へ 深刻な社会危機を招くだろう。暴露後先週1種間だけで、ユーロは対円で15円暴落し90円になり、ドルは 75円になった。 粉飾決算が明確になったギリシャはついに株式市場も債権市場も閉鎖され、全銀行が営業停止になった。 イタリアでは大手銀行で取り付け騒ぎが発生し、首相以下複数の閣僚が逮捕された。 また、教会財産を勝手に処分する土地投機にかかわった疑いで複数の枢機卿・大司教・司教・司祭も拘束された。 やりすぎだな。私は自分の小細工が予想以上の反応を示したことに驚きを禁じ得ない。 更なる暴露も予定していたが、出す必要はなさそうだ。 タックスヘイブンでの秘密口座の政財宗教界の大物の預金残高・取引記録・脱税の証拠 だが、そこまでやれば冗談抜きに世界秩序が崩壊しかねないので封印する。 先物で莫大な利益を出したところで市場そのものが崩壊しては意味がない。 今日食蜂にあって対策を考えよう。 それにどうせ月曜日には日本銀行も介入するだろうし、週末にはG7もワシントンで開かれるだろう。 儲けの半分くらい差し出して相場を支えるか。 情けは人の為ならずとも言うし。窮鼠猫を噛むともいう。賭け事は勝ちすぎても いけない。ほどほどが一番なんだからさ・・私はPCの画面を閉じ情勢分析を中断する。 そろそろ配偶者を起こす時間だ。 私は声をかける 当麻・起きて・・お・き・て 寝起きの悪い配偶者はなかなか起きない。 (全く人として基礎ができてないわね、だらしがないわよ当麻) しょうがない・・もう7時なのに以外に体力がないわね。 いつもなら頭髪に数十億ボルトの電撃を蓄えて威嚇するとこだが、一度当麻に泣いて やめるように懇願されたことを思い出しやめる。 代わりに能力で筋力を上げお姫様だっこの要領で配偶者をベットから移動させる。 さすがに当麻も目を覚ます。 「美琴・・そんなことしなくても起きるよ」 「そう・・?起きる気配もないくせに、朝食お願いね」 「まったく人使い荒いな・・職場でも鬼上司か?」 「何よ。遅く起きたくせに、それ」 当麻は口で私の口を封じしばらくして一言いう。 「美琴は笑っている方はかわいいぞ」 (まったく・・当麻はずるいわ・・惚れた男にそんな事をされたら・・ 言いたいこともいえないじゃないの) 「ごめんね。当麻。でも休みでも規則正しく起きた方がいいわよ」 「美琴はタフだな。でも・・みんながそうじゃないことは知ったほうがいい」 「え?そう・・?当麻今日は、コンビニ弁当でいいわよ」 「いや・・それはさすがに悪い。1時間くれないか。ちゃんと作るよ」 「ありがとう。まっているわ」 当麻は、米をとぎを炊飯を始める。 私は当麻が日課を始めたことを確認し、書斎へ戻る。 ・・・・・・ PCの黒の画面をつけぱなっしにしながら私は曖昧にしていた 悪夢の分析をはじめる。 それを知ればもう後には戻れないかもしれないが、配偶者を得た以上これ 以上は放置できないと判断し、調査を開始する。 はっきりしているのは小6の夏休みの8月の記憶が明らかに飛んでいることだ。 そして、記憶が飛んだあと、能力が格段の向上し、超荷電粒子砲を撃てるようになった。 小6の夏休みに何が起きたかそれがすべてか・・・ すべての記録を調べるか。 恐らく自分と学園都市にとって不都合な事実しかないだろう。だがいくら不都合な 真実でも知るべきだと私は思った。 私は能力をフル稼働にして書庫、研究所、ツリーダイアグラム、統括理事会、アンチスキル あらゆるサーバを漁ってみたが何一つでてこない。 だがないことで私は確信する。記録に残せない不都合な事実、被験者の私の記憶を消すほどの 何かが行われたことは間違いないだろう。 これはすぐに解決しないな。まてよ、記憶を消す? そうか・・答えは自分にありか・・。いるじゃない・・専門家がさ・・。 心の領域の専門家、機械の専門家の私と対極をなす人物食蜂を頼るか・・・。 私は方針を決めこの件は終わりと心の中で告げる。 当麻は、手際よく朝食を作り終え私に伝えに来た。 「美琴お待たせ」 「当麻悪いわね。朝は大変そうだし、なんなら朝はホットモットか コンビニ弁当でいいわよ。」 私と当麻はダイニングに着席し、純和風定食を食べ始める。味噌と目玉焼きとのり の香ばしい香りが食欲をそそる。味噌は大根が食べやすいサイズにカットされ お代わりを要求したくなるほどうまい。 「朝飯は大事なのは美琴なら知っているだろう。美琴のおかげで経済状態も安定したし、 不幸も激減したしそのくらいやるよ。」 「ふふ当麻の不幸てなんだったのかしらね。結局は経済力と粗忽さの産物なのかもね? 幻想殺しがあるからなんてそんな幻想は私がぶち壊すわよ」 「はは。。でもさ。。美琴が不幸になるかもな・・」 「そうね。でもそんな不幸なら全然大丈夫よ」 「美琴は前向きだな。正直まぶしいよ」 「私には当麻のほうがもっとまぶしいわ」 「もう美琴はかわいいな」 「当麻、食事中よ」 「悪い。でも・・・」 「ダメ・・・」 「うう・・」 「夜までダメ 今日は出勤日で私は社会人よ」 本当は当麻に甘えたいが、きりがなくなりそうなので心を鬼にして断る。 それに。。さっさとけりをつけたい。自分の過去に。 美琴は常盤台の夏用制服一式を取り出し外出する。 ・・・常盤台中学・・・・ 防弾仕様、防盗聴器の談話室 「久しぶりね。常盤台」 「御坂さん、まだ10日よ」 「まあまだ席はあるからね9月30日までは。ところでどう食蜂も飛び級しない?」 「無理力全開よ。御坂さんと違って私を慕う子を放置できないわよ で今日は何の用?」 「食蜂には感謝しているわ、欧州の件ありがとう」 「珍しい御坂さんが素直力満開なんて怪しいわね」 「ちょっとお願いがあるのよ。」 「なるほどね・・ツンデレ力を利用するてわけ・・」 「ツンデレ?何それ?私はいつも素直よ。でお願いというのは、 私の記憶を覗いてほしいのよ」 「へ?御坂さんのシールドは、防御力満載で11次元までのあらゆる攻撃・干渉を 排除するじゃない。私の能力だって例外じゃない無理よ」 「普通ならね。でもエクステリアならどうかしらね?」 「み・御坂さんなんでそれを?」 「さあ でも私にハッキングできないものなんてないし、電子的なロックは無意味よ」 食蜂はがたがた震えだす。 「御坂さん何を知っているの?」 「さあ食蜂が私の記憶を1月分小6の夏に消したくらいは知っているわよ」 「どうして気がついたの?」 「強固な自分だけの現実を持ちしかも対能力者防壁を持つ私の「自分だけの現実」を 一部とはいえ消去できるなんて超能力者は食蜂しかしらないからね。」 「何を知りたいの?」 「真実かな・・」 「み・御坂さんは中2力満載ね・・青臭いし」 「分かっているわよ。封印された記憶なんてものにこだわる無意味さはでも 配偶者には真実を知ってほしい」 「上条さんね。 御坂さん、それを知ったら最悪すべてを失うかもしれないわよ」 「覚悟の上よ」 「すべてを敵に回すかもよ」 「今更だわ、当麻と婚約した以上は当然の帰結よ」 「御坂さんらしいわね。まっすぐで・・でも申し訳ないけどこの件は協力できないわ」 「予想どおりね 安心したわ。」 「え?もういいの?」 「もう必要な情報は全部入手したから」 食蜂は、美琴の自信満々の態度をいぶかしんだが、精神的な世界では圧倒的な自分に適うはずはないと動揺を隠した。 「御坂さん何を知っているの?」 「私のしでかした何かとんでもないことの記憶が消されていることよ でもいいわ。今はそれ以上は調べない。食蜂が関係者であることさえわかれば十分よ じゃ私は校長先生と渡辺先生に挨拶してくるから。今日はありがとう」 食蜂は美琴を見送りながら心の中で安堵の色を浮かべる。 だが・・食蜂は気がついていた。機械の世界では圧倒的な能力者の美琴が遠からず真実に たどり着くことを。 (さすがに口は堅いわね。) 美琴は、お世話になった常盤台の先生方に挨拶を交わしつつ、食蜂の反応を吟味する。 多少ハッタリと推論でジャブを打ったが、おおむね反応は予想どおりだった。生体 電流を観測する限り、自分の推論はあたりという結論になる。 さあてと食蜂を監視するのはともかくとして、やっぱり・・あのジジイを責めるか? SYSTEMレベル6開発の総責任者そして御坂美琴の実際の能力開発責任者 「木原幻生」を。 ・・・・・・・・ 私は仕事を終え、実験リポートを書きながら失われ記憶に考えを巡らす。ある意味 もう答えはわかっているのだ。 どうせ、SYSTEMがらみの実験が行われ、何か予想もしない失敗がおこり、関係 するデータや報告書さらに被験者である自分の記憶ごと闇に葬ったということだろう。 まあ・・いいわ。どうせ私がSYSTEMがらみのことで何かあればわかることだから。 私はアラームのなった監視カメラをみる。 私は、レオナルド・ダビンチ国際空港の監視カメラを見ながら、つぶやく こんにちは「ヴェントさん」 貴女の術式は機械に通用するのかしらね・・ 人はいつまで機械に勝てるのかしらね・・ 興味深いわ。 さあそろそろ帰ろうかしら明日から忙しくなりそうだし。 私は、いつもようにひょいと研究所の屋上から自宅の屋上まで約1分で移動する。 「当麻ただいま」 「美琴おかえり」 当麻は見違えるほど上達したキスで口をふさぐ。 少し過去のおそらく自分の過ちで思い悩んだ心が軽くなる。 「じゃちょっとシャワー浴びてくるわね」 「ああ待っているぞ」 「当麻、私が実験でもしも間違って人を殺していたら許してくれる?」 「え?」 「どうやら私は小6の時人を殺したかもしれない。正直記憶も記録も何もないから 正確なことはわからない」 「記録も記憶もないんだろう、そんなのどうでもいいじゃないか?それに 学園都市での高位能力者の実験は生死が隣り合わせなんだろう?」 「ええそうね。」 「美琴らしくないぞ、そんなつまんないもので思い悩むなんて」 「ありがとう。」 「美琴そろそろいいか?」 「え。。そうね。待たせたもんね、じゃ」 「今朝は美琴がお姫様だっこしたから俺の番だ」 「え?腰傷めないでよ」 「美琴は重くねよ」 「そうね・・」 当麻は姫をベットに寝かせ、夜伽をはじめる。 そして、いつも以上に美琴は当麻をもとめ、早朝までいちゃいちゃを開始する。 もう・・偽りの平和は終り、本当の平和を求める戦いが始まる。そんな気がした。 1章 終り 2章 へ続く 前ページ次ページ上条さんと美琴のいちゃいちゃSS/とある科学の超荷電粒子砲(プラズマ・キャノン)
https://w.atwiki.jp/railgun-yuri/pages/32.html
「もしもーし、初春です」 『む…またですの?』 「えーと何のことを言ってるのか、ちょっとわかりますん」 『あーあー初春はそうやってまた、わたくしの幸せを壊しますのね』 「おやぁ?また御坂さんとご一緒でしたか~」 『わかってやっているなら、頭頂の花を毟りますわよ』 「まさかぁ、たまたまですよ。けどまた御坂嬢の貞操を守れたのは風紀委員として嬉しいです」 『…―!!あー…で?用件はなんですの?』 「明日の大規模パトロールの説明です。ですから、御坂さんも一緒で平気ですよ?」 『な……成長しましたわね、初春』 「いえいえ、次はぶち壊してやりますよー。その台詞はそれまでとっておいてくださいなっ」 『なに―…馬鹿なこ…―と言っ……てるんで―…すの』 ぷつんぷつんと、携帯越しの声が途切れ始める。 これは彼女が空間移動を連続しているということだ。 つまり、あの御坂美琴を連れて、ここへ向かい出したということになる。 彼女は対象に触れていなければ転移できない。 恐らく、手でも繋いでいるのだろう。 白井黒子は、御坂美琴が好き。 「はぁ、」 …わかっていても、妬けますね。 初春飾利は、誰にも知られず口唇を噛んだ。 それから程なくし、一七七支部の中にいる初春の耳に、足音が響く。 乱れのない整った足音と、少し地面を擦るような足音。 前者は白井のものだ、と初春は一人頷く。 白井が吐息ひとつで御坂美琴とわかるなら、…そこまではいかないが足音ひとつで白井とわかるのが初春だ。 と、初春はそれっぽく脳内でキメてみる。 「はいはい、お待たせですの」 軽い音をたてて支部のドアが開く。 「ほんとう、お待たせされました」 颯爽と入ってきた白井を、デスクについたままで出迎える。 ムッとした白井をよそに、その後ろからひょこっと顔を出す美琴へと軽く会釈する。 それに気づいた美琴が、手を振って応えた。 「それで、説明とやらは?」 近くのデスクに薄い鞄をやや乱暴に放ると、白井は壁へ背を預けた。 それから、支部内をぐるりと見回して「わたくし達以外に人が見えませんですけど」と首を傾げた。 まぁ、それはそうでしょうね。 初春は心の中で呟く。 先輩である固法に、会議の日程を白井へ伝えてくれと頼まれたのは初春だ。 しかし初春はそれを伝えずにいた。 それどころか、白井の欠席を体調不良と偽った。 そして、白井の相棒として掴んだ、後日白井への説明をする役割。 「ただの画像付きの説明ですから、私一人で充分です」 「ふぅん」 白井がつまらなさそうに鼻を鳴らした。 …別に、これまで作り上げてきた展開に比べたら、御坂さんを切り離すのは簡単でしたけど。 でも、仕事だなんだと切り離すより、もっといい方法があるじゃないか、と。 「そういうわけですから白井さん、こちらへ」 「ん、はいはい……お姉さま、そこに掛けていてくださいまし」 ギィ、と椅子を引きながら白井が初春の元へと来る。 後ろで初春へ向けて、美琴がぱくぱくと口を動かしている。 どうやら「ごめんね」と言っているようだった。 寧ろありがたいです…とは口に出さず、初春は彼女に微笑みかけた。 最近、なんとなくわかる。 御坂さんにとっての白井さんが「後輩」ではなく、何か違う別なものに変わっていること。 白井さんはおろか、御坂さん自身も気づいていないようだけど。 それなら私が気づかせてあげるのだ、と初春は思う。 それによって、二人が近づけるのならとても良いことだ。 そう。私と白井さんの二人が。 「―それでですね………あの、白井さん?」 「あ、はいですの」 「もー、そんなつまらなそうにしないでください…」 と、ため息ひとつ。 それに気づいた白井が、決まり悪そうに目を伏せた。 …白井さんは、御坂さんが絡むといつもそう。 私の気持ちを考えたことはあるのだろうか。 「再開しますよー?ここが先輩方の回る学区、こちらが私達の回る学区で――」 ギィ、と椅子を引く音。 白井が、初春の指す地図を覗き込む。 「ここ、ならず者が多い学区ではなくて?」 眉をひそめて白井は言う。 「お強い白井先輩ですから、問題ないでしょう」 対し、からかうように初春が答える。 やり取りは全て頭の中にあった。 しかし、白井の反応は初春の準備にはないもので、「とはいえ初春は――」 先程から触れている肩が、少しだけ、熱い。 初春飾利は思う。 その熱は私の体温か、彼女の体温か。 「――っと、その…守る努力はしますけれど」 耳元で遠慮がちに呟かれたそれは、初春が戦闘に向かないこと…弱いことを気遣っているようだった。 前言撤回。 彼女はしっかりと人の気持ちを考えている。 初春飾利は、ふざけたつもりだった。 白井黒子は、それを真面目に受け取った。 幻想御手のような事件があった今では、レベルの違いに敏感になっているのだろうか。 初春は苦虫を噛んだような顔をした。 無論、心の中で。 しかし、同時に笑みを溢した。 こちらは、現実世界で。 「白井さん、」 白井は応えない。 だが、先を促しているのだと初春にはわかった。 「頼りにしていますから」 ぽすん。 初春の頭が、白井の肩へと落ちる。 ぴくん。 白井の身体が、わずかに跳ねる。 どくん。 鳴っているのは、私の胸か、彼女の胸か、その双方か。 「…全く、とんだ人任せですの」 呆れたように笑う彼女の瞳は、強く私を見据えていて。 ずるい。 と、初春は喉元まできた言葉を飲み込んだ。 まるで守ってみせると言わんばかりの瞳に、心がめちゃくちゃに引っ掻き回される。 やばい。 初春は思い、焦る。 「あの、」 それは隣の少女の、鈴のような声ではなく。 ぐいっと心理世界から引き戻される。 「終わった、かな?」 そう遠慮がちに言うのは、御坂美琴。 凛とした彼女が今、どぎまぎしながら私達に声をかけている。 微妙に引き攣った口元が、私の目的の達成をひしひしと伝えてくる。 心の中で、初春は笑う。 誰にも気づかれず、ひっそりと。 「終わりましたよ、お待たせしてすみません」 「い、いーっていいって!どうせ帰っても昼寝だもん…はは」 あわあわとするその姿は、超電磁砲を知る者が見たら、目を疑うのではないか。 そんな美琴に、初春はくすっと笑った。 直後、ぐっさりと鉄矢で心臓を打たれたような気分になる。 「黒子、ぼさっとしてないで行くわよ!初春さん、お邪魔しました」 美琴はグッと白井の腕を引いて、立ち上がらせた。 別にそれだけならば、初春はなんとも思わない。 しかしどうだ。 腕を掴んでいた手はゆっくり下へ下りて、白井の手を握ったのだ。 あーあ。 初春は本日二度目のため息をつく。 やっぱり切り離しておくべきだったな、なんて思いながら二人を眺める。 「う、初春、今日はありがとうですの。それじゃ、お疲れ様です、の」 顔を真っ赤にした白井が、手をふる。 その表情は、大好きなお姉さまと手を繋げてへヴン状態といったところか。 「…明日のパトロール、遅刻しないでくださいねー」 初春もふよふよと手をふり返した。 パタンと閉まったドア。 その向こうから、明日もあるのかという美琴の声。 「完全に失敗したなぁ…」 一人になった支部内で、初春は呟く。 でも。 「…白井さん、幸せそうだった」 私は全然幸せじゃないのに、でもなんだかちょっとだけ嬉しい。 「ああーっ…好きなんだな、私」 白井さんが幸せで、私も嬉しい。 だなんて、お決まり展開すぎます。 私、そんなに白井さんのこと、好きなんだ。 「………」 美琴が白井とルームメイトなら、初春と白井は仕事上のパートナー。 離れようがないのはどちらも一緒で、それならこのまま負けられるわけがない、と初春は少しだけ口角を上げた。 「好きです、白井さん……だいすき」 やばすぎるぜ・・・GJ -- 名無しさん (2010-12-12 12 51 00) 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/index-index/pages/1237.html
【種別】 AIM思考体 【初出】 とある科学の超電磁砲第十四話 (名称は十五話で登場) 【解説】 『幻想御手』のネットワークの暴走により出現した、AIM拡散力場で出来た怪物。 白み掛かった半透明の体は、最初は胎児のような姿をしていたが、 攻撃されるたびに再生・肥大を繰り返していった。 小規模ではあるがヒューズ=カザキリと似た翼のようなものと輪を持っている。 ネットワークがある限りAIM拡散力場を取り込むことでいくらでも再生が可能である模様。 また、木山春生から多才能力を引き継いでいるらしく、 念動力らしき衝撃波で警備員を吹き飛ばしたり、水弾を生み出して美琴を牽制したりしている。 風斬氷華同様に内部には三角柱のようなものが存在しており、これが『核』となっていた。 しかし1万人程度のネットワークでは不完全だったのか、所々が欠落しているという違いが見られる。 風斬のような独立した自我は持たず、『幻想御手』使用者が共通して抱える劣等感や欠落感、 また木山が抱える怒り等のマイナス感情を攻撃性に反映するのみ。 ただし「やられたらやりかえす」ぐらいの知性はある様子。 多才能力と美琴の攻撃を物ともしない再生能力で散々暴れまわったが、 木山が初春飾利に渡したワクチンソフトによりネットワークが解体され再生機能が停止し、 『核』を御坂美琴の超電磁砲に打ち抜かれ消滅した。 【口調?】 呻く様に声を発することはできるが、 ミーシャや黒い翼を展開させた一方通行と同じく、ノイズ混じりの言葉を話す。
https://w.atwiki.jp/railgun-yuri/pages/30.html
初春「う、う~ん・・・」 突然ですが、私、初春飾利はまたもや風邪を引いてしまいました。 情けない限りです・・。 初春「はぁ、今頃佐天さんは授業受けてるんでしょうか」 こんなときでも初春の頭に浮かんでくるのは最愛の恋人である佐天涙子。 いや、こんなときだからこそ、体も心も弱っている今だからこそ、愛する彼女にいてほしいのかもしれない 初春「・・・・・佐天さん」 先ほどから何度も同じ名前を呼び続けるのだが、それに答えてくれる人がいるわけでもなく、虚しいだけだと初春は感じていたのだ けれど、そんな虚しささえも吹き飛ばすのがお約束の彼女なのである。 初春「・・・・・佐天さん」 佐天「呼んだ?」 初春「だっはいっ!!??」 まさかこの場所に居ないはずの人物が居て、思わず驚いてしまい、ベッドから転げ落ちそうになってしまった。 そんな様子を見て涙子は苦笑いしながらも、初春を支える。 佐天「ちょっと、あんまり暴れたらだめでしょうが。風邪引いてるんだから、大人しくしてなよ」 初春「はい、ごめんなさい・・・って、そうじゃなくて!!」 佐天「なに?」 初春「何で佐天さんがここに居るんですか?今は授業中なんじゃ・・」 初春の真剣な投げかけに、涙子はあっさりと返事を返す。 佐天「さぼった」 初春「はい!?」 佐天「だってさー。初春が苦しんでるのに放っておけないじゃん。心配なんだもん」 初春「でも・・・」 佐天「それに、初春の居ない学校なんてつまらないしね」 初春「佐天さん・・・」 さぼりはいけないと、わかっているのに、初春の心はそこまで自分のことを考えてくれていたのかと、嬉しさでいっぱいだった 佐天「だから、今日一日はあたしここにいるよ!!」 初春「・・・今日だけですよ?」 佐天「うー・・」 初春「明日になってもし、私の風邪が治らなくても、学校行ってくださいね」 佐天「えー、だって・・・」 初春「佐天さんの気持ちは嬉しいですし、私もずっと佐天さんに傍にいてほしいです」 佐天「じゃあ・・」 初春「でも、さぼりはいけません」 佐天「うっ」 初春「佐天さんのためでもありますし、風紀委員としてそういう生徒は見逃せませんから」 佐天「わ、わかったよ」 これでもう安心だろうと思い、再びベッドに潜った初春だったが、佐天の顔が急に目の前に近づいていたので 初春「な、なんですか」 佐天「明日には、治ってなよ」 初春「そんなのわかりませ・・・んっ」 そう告げられたかと思えばいきなり口付けられてしまい身構えてしまう。 だけど、だんだんと馴れてきたのか、大胆にも初春は自分から涙子の唇を求めていく。 初春「んっ、は、はぁっ・・はむぅ、んちゅっ」 佐天「むぅ・・んはぁっ、んんっ、うい、はるぅ」 涙子が舌を絡めてきたので初春もそれにあわせて不器用ながらも精一杯舌を絡めようとする。 この行為が何分も続いていった。 それから数分後 初春「さ、佐天さん・・・風邪、移っちゃいますよ」 佐天「そのときはそのときだよ。それに、馬鹿は風邪引かないっていうじゃん」 初春「佐天さん、それ、自分が馬鹿ですって言ってるようなものですよ」 佐天「はっ!しまった!」 初春「ふふっ、佐天さんが馬鹿なら私だって馬鹿ですよ」 佐天「どこがさー」 初春「佐天さんのことしか考えられない馬鹿です」 佐天「・・・う、初春、可愛い過ぎるよ」 初春「?さ、佐天さん!鼻血出てます!!」 こうしてまた一夜が過ぎていくのでした 終われ と、ここまでが限界ですた。 風邪だったらこの妄想もありだと思います。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/railgun-yuri/pages/29.html
4月1日 佐天 「初春」 初春 「はい?どうしたんですか佐天さん、そんな真剣な顔して・・」 佐天 「ずっと、言えなかったんだけど・・」 初春 「?」 佐天 「あたし、初春が・・その・・・好き、なの」 初春 「・・・?・・!?へっ!?佐天さん!!??」 初春 (佐天さんと・・やっと両想いに・・・!) 初春 「・・・・グスッ」 佐天 (!初春が泣いてる・・やっぱり・・・気持ち悪い、よね・・・) 佐天 「・・・あはは!ごめんごめん!!」 初春 「へ?グスッ」 佐天 「今日、エイプリルフールだよ?もー何マジになってんの初春ーw」 初春 「えっ、あっ!も、もーからかわないでくださいよ佐天さん!」 佐天 「騙される初春が悪いんだよーw」 初春 「もー!いつか仕返ししてやりますからねっ!!」 佐天・初春(はぁ・・・) 4月2日(休日) 初春 「はぁ、昨日は佐天さんとせっかく両想いになれたと思ったのに…」 初春 「……なんだかエイプリルフールが嫌いになりそうです…」 ピンポーン、ピンポーン♪ 初春 「?どなたでしょう…」 むー 「ういはるぅ~ん!」 初春 「むーさん?」 むー 「今日涙子と遊びに行くんだけど、一緒に行かない?非番なんでしょ?」 初春 「わぁ、行きたいです!」 むー 「じゃあ支度してね、外で待ってるから。」 初春 (佐天さんと両想いにはなれなかったけど、今のままでも私は幸せです…!) 初春 「むーさん、お待たせしました~」 むー 「よし、じゃ涙子のとこ行くか~。あっちにはアケミ達もいるからさ。」 初春 「はい!エヘヘ…今日は何して遊ぶんですか?」 むー 「涙子に任せてあるからね~あいつ次第だよん。」 佐天 「おー、初春も誘えたんだね、良かった~」 初春 「非番の日は極力、佐天さんと会いたいですから……」 佐天 「へ?」 初春 「あ、いえ、何でもないです!」 初春 (う~、なんかすごく意識しちゃってます…) 佐天 (初春にそう言ってもらえるなんて…昨日は残念であったけど、このままでもいのかも…) むー 「こらこらお二人さん、二人の世界に入っちゃダメよん。」 アケミ「涙子とういはるんは二人揃うと他を置いてけぼりにするよね~」 初春 (もしかして…アケミさん達には私の気持ち、バレてるのかも知れないです…///) 佐天 「そんなことない!絶対全然ないから!!」 初春 (え……?) 佐天 「私たちはタダの友達!そういうんじゃないからね!」 初春 (……そういえば忘れてました。佐天さんは女子同士って有り得ないんですよね…) 佐天 (初春はそういうのダメみたいだから、ここは否定しておかないと…) セブンスミストでのお買い物中… 佐天 「ほら、初春!こういうのはどうじゃ?」 初春 「む、無理です!そんなの穿けるわけないじゃないですかぁ~!」 佐天 「紐パンの初春も見たいのにな~」 初春 「もう!私は佐天さんのおもちゃじゃないんですよ!(プンプン!」 佐天 「アハハ、可愛いなもぅ~」 初春 「だ、だから抱きつかないでください!もう!私は怒ってるんですよ!」 初春 (楽しいです…こういう毎日が過ごせるだけでも幸せです…佐天さん大好きです…) 佐天 (あ~、初春の反応はすごくイイなぁ…ちょっと触っただけでもこんなに…可愛い…) むー 「あー、本当に二人の世界に入ってるね…」 アケミ「涙子ったら、私たちと遊ぶときはあんな表情見せないよね。」 マコ 「ういはるんも、涙子の時だけ遠慮がないというか…」 佐天 「ほら、初春、こっちこっち~!可愛いパジャマがあるよ~!」 初春 「また変なのだったら怒りますよ~?」 佐天 「変じゃないよ?ほら、こんなに露出があるし、エロイよぉ~?」 初春 「わぁ、こんなの着たら夏もきっと過ごしやすいですね~」 初春 「って変じゃないですかぁ!!」 佐天 「良いノリツッコミだねぇ~!」 初春 「もぅ!!佐天さんのいじわる!」 佐天 (か、可愛すぎる!……昨日のことも特に問題ないみたいだし…良かったぁ…。) 買い物が終わった後、四人はファミレスでお昼ごはんをとることに。 佐天 「初春ったら、結局ふつーの純白パンツ買っちゃって…」 初春 「佐天さんのお好みには合わせてられないです!」 佐天 「ま、明日ちゃんと穿いてきてね。今日の純白と初春の組み合わせを拝んでおきたいから。」 初春 「なんで明日私のパンツを見るの決定なんですか! スカートを捲ることを前提に話さないでください!」 アケミ「あの~、お二人さん、幸せそうで何よりなんですが…」 佐天 「え?」 初春 「?」 アケミ「私たちも会話に混じりたいな~…なんて。」 初春 「え?あ、えっと、アケミさん達は昨日はどうやって過ごしたんですか!?」 アケミ「ハハハ、無理やりだなぁ~」 むー 「昨日はエイプリルフールのネタで盛り上がったよ~!」 佐天 「!」 初春 「…そ、そうですか!どんな嘘をつかれたんですかー?」 ムー 「聞きたい~?」 アケミ「二人も無関係じゃないよ?」 初・佐「へ?」 ムー 「『ういはるんと涙子が遂に付き合うことになったらしいよ~』って嘘で盛り上がったんだ~」 初・佐「!!!」 アケミ「私、普通に騙されちゃった~!」 マコ 「私も~。だって自然の流れじゃん。」 ムー 「我ながらリアルすぎたかね?」 佐天 「そ、そ、そんな嘘を私たちが居ないときにつくなぁ~!!」 初春 「そ、そうですよ!!私はそれでいいですけど、佐天さんに迷惑じゃないですか!!」 佐天 「え……?」 初春 「あ…」 マコ 「………」 アケミ「………」 ムー 「……ゴクリ」 佐天 「う、初春……?」 初春 「私…その…ええっと…///」 マコ 「私たち、今日はもう帰ろうか…?」 アケミ「そ、そだね。私たちは実はこの後色々予定があってその……」 ムー 「ふたりとも、ごゆっくり♪」 佐天 「ちょ!?何それ!?」 初春 「み、みなさん!別に、そ、そういうわけでは……」 ムー 「じゃねー♪」 初春 「あの、お気になさらないでくださいね?わ、私、そういうんじゃないですから…」 佐天 「そ、そう?……ねぇ初春、ちょっと私の家に行かない?」 初春 「え?」 佐天 「ちょっと話したいことがあって…」 初春 「……は、はい。」 佐天 「ふー…なんだかアケミ達に悪いことしちゃったかな…」 初春 「佐天さんは悪く無いですよ!私がちょっと変なこと言っちゃったから…」 佐天 「でもまさかエイプリルフールでアケミ達があんなこと言ってたなんてねぇ…」 初春 「アハハ……」 佐天 「……」 初春 「……」 佐天 「あの…初春?」 初春 「は、はい…。」 佐天 「さっきのことなんだけど…初春ってもしかして…」 初春 「そんなことないです!!私、佐天さんとそういう関係になりたいとかそういうの考えてないです!」 佐天 「え!?」 初春 「ひゃあぁ!?」 佐天 (やっぱり…初春はもしかして私のこと……!) 初春 「違うんです!佐天さん、私、佐天さんに嫌われたくないので佐天さんが好きなことを隠してるんです!!」 佐天 「!!」 初春 「ひええぇ!?」 初春 「ちが…!私…その…えっと…ぅぅ…」 佐天 「大丈夫…初春、私…イケるから!」 初春 「え?」 佐天 「私…私も、初春のこと大好きだから!!」 初春 「違うんです佐天さん!私の好きはもっとすんごいんです!」 初春 「本気で愛してるんです! 佐天さんとお付き合いしたくって…もっともっと佐天さんのこと知りたいんです!」 佐天 「う…ういはる…!!」 佐天は初春を抱きしめた。とても力強く。 初春 「さ…佐天…さん?」 佐天 「私も…初春のこと好き…愛してる…」 初春 「佐天さん…そ、それは本当ですか?」 佐天 「エイプリルフールは昨日だよ?だから、絶対に、ほんとうの気持ちだよ。」 初春 「………佐天さん!好きです!大好きです!私も、これはほんとうの気持ちです!」 初春 「本当に…大好きです…佐天さん…。今日はずっと昨日のことを考えちゃってたんですけど… でも、私、佐天さんと両想いになれたんですね…。」 佐天 「昨日は、初春が泣き出しちゃったから、きっとこういうの嫌なんだろうなって思ってたの…」 初春 「そうだったんですか…私は、佐天さんと両想いになれたと思って、嬉しくて…」 佐天 「そうだよね、初春はそういう子だもんね…気づいてあげればよかった…」 初春 「私こそ…佐天さんの気持ちに気づいてあげれれば…」 佐天 「はは。」 初春 「?」 佐天 「二人ですれ違って、馬鹿みたいって思っちゃった。」 初春 「…エヘヘ、そうですね。」 佐天 「じゃあ、初春!」 初春 「は、はい!」 佐天 「好きだ!」 初春 「わ、私も好きです!佐天さん!」 佐天 「うむ!」 初春 「じゃあ、お付き合いしてくださいますか…?」 佐天 「うん、これからもヨロシクね♪」 初春 「はい!…わあ、スゴク嬉しいです!!」 佐天 「私もだよ。初春のことをもっともっと知れるなんて…」 初春 「私も佐天さんのこともっともっと知りたいです!」 バサア!! 初春 「!?…………き…きゃあああ!?」 佐天 「手始めに今日の初春のパンツをチェーック!」 初春 「さ…佐天さぁ~ん!!」 次の日~柵川中学・昼休み~ ムー 「涙子とういはるんから話があるってなんだろうね。」 アケミ「うん。どうしたんだろう。」 マコ 「昨日はあれからどうしたのかな~」 佐天 「みんな、どんな反応するかなぁ…」 初春 「どうでしょうか…。でも、私は後悔とかしません! 佐天さんを堂々と愛し続けることができるんですから!」 佐天 「初春…うん、そうだね。」 ムー 「涙子~!ういはる~ん!」 佐天 「あ、皆!」 初春 「ごめんなさい、わざわざお呼びしてしまって…」 アケミ「話ってなあ~に?」 ムー 「昨日はどうなったの?」 マコ 「わざわざ呼びだしてまで、一体どうしたの?」 佐天 「じ、じじ…実は、その…コホン」 初春 「私と佐天さん、お付き合いすることになりました!!」 ムー 「……」 アケミ「……」 マコ 「……」 佐天 (…やっぱ、変だとか思われちゃうかな…) 初春 (どう思われても後悔はないです!私の正直な気持ちですから…!) ムー 「えーと…それだけ?」 佐・初「え?」 ムー 「本当にそれだけなの!?」 アケミ「なんだ、もっとすんごいことかと思ったのにー。」 マコ 「二人が付き合うのってすごく予定調和な事だしね……」 佐天 「ちょ、ちょっとちょっと!私たち女の子同士で…その…なんとも思わないの?」 ムー 「いや、アンタ達って今までも十分恋人同士だったから…」 アケミ「二人の世界に入っちゃってたしね。」 初春 「皆さん…良かった…。」 佐天 (そ、そんなにイチャついてたんだ…私達///) ~柵川中学・放課後~ ムー 「あ~、終わった終わったぁ。涙子達はこれからデートでもするのぉ?(ニヤニヤ」 佐天 「そうしたいんだけど、初春は今日はジャッジメントの仕事があるから。」 初春 「ごめんなさい、佐天さん…」 佐天 「いいっていいって。デートならもっと予定を立ててしたいしね。楽しみにしてるよん♪」 初春 「はい♪」 ムー 「ホテルとかは行かないの?初体験とか…」 佐天 「そ、それはまだ早いでしょ!!」 初春 「?」 初春 「それじゃあ、行ってきますね、佐天さん。」 佐天 「うん。私は先に帰って、初春の晩御飯の支度しておくからね♪」 初春 「わあ、それは楽しみです!」 佐天 「初春の好きなのたくさん用意しておくから、お腹空かせて帰ってきなよ~」 初春 「私、佐天さんと一緒に寝たりもしたいです。」 佐天 「!?ま、まだそれは早いよ!!」 初春 「?」 初春 「それでは、そろそろ行かないと。」 佐天 「あー、初春?」 初春 「はい?」 佐天 「一応言っておこうと思って…エイプリルフールの日は、本当のこと言えなくてごめんね。」 初春 「それはもういいですよ~。それに…」 佐天 「それに?」 初春 「私にとってエイプリルフールは、もう記念日になっちゃいましたから♪」 佐天 「…私もだよ、初春…。」 初春 「大好きです、佐天さん♪」 佐天 「うん、私も、大好きだよ…初春…。」 バサア!! 初春 「!?…………き…きゃあああ!?」 佐天 「お、ちゃんと昨日買った純白パンツを穿いてるね~!よしよし。」 初春 「さ…佐天さぁ~ん!!」 おしまい 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/railgun-yuri/pages/45.html
「すみません、こちらの商品はちょうどさっきのお客様で品切れになってしまって・・・」 「えぇー!!」 「・・・やっぱり、ですの」 学校帰り。今日はお昼から夕方、お茶の時間に美琴と黒子がよく行くケーキ屋で期間限定の特製ケーキを先着30名で売っていた。なんとしてでもと急いで学校帰りにきたのだが、残念ながら売り切れてしまったようである。 「やっぱり、学校が終わってからじゃ遅いんですのね」 結局そのケーキ屋には今日は寄らないことにして二人は寮に戻った。美琴は自分のベッドに身を投げ出し、黒子はその美琴のベッドに腰掛けている。 「-ったくせっかく黒子の非番だから今日こそ食べたかったのに」 美琴は最近学校が終わったらまっすぐ風紀委員の支部に向かう黒子と食べたくて、他に行くあてもあるし、時間もそこそこあるながらも今日まで食べずに待っていたのであった。それがなくなった期待ハズレ感は大きい。 「まあ、仕方ありませんわ。次の非番はいつになるかもわかりませんし、どうぞわたくしのことはお気になさらず」 ――黒子と一緒だから、食べたいんだけどな。 もちろん美琴はそんなことは言えるはずもなく。むう、と唸るとその場でのたうちまわった。 「・・・お姉様。何してらっしゃいますの?」 「べっつにー」 唇を尖らせて美琴は答えた。黒子はそれを見て、ふう、とため息をつく。仰向けに転がる美琴の両脇に手をつき、黒子は美琴を見下ろした。黒子の長い髪が美琴のほうへ流れる。美琴は突然近くなった恋人の顔に頬を赤らめた。 「な、なに・・・?」 「せっかく限定モノが目の前にあるのですから、頂いておこうと思いまして」 「げ、限定モノ?」 「はい」 黒子は美琴の頬にそっと右手を添えると、美琴の唇に自分のそれを押し当てた。一瞬してちゅ、というかわいらしい音とともに離れる。 「ばっ・・・!」 真っ赤になった美琴を見て黒子はにっこりと笑って言い放った。 「柔らかくて甘くてとろけるような最高においしいお姉様の唇は、わたくし限定ということでよろしいですのよね?」 「ほ、ほんとに馬鹿じゃないの!?よくそんな恥ずかしいこと・・ん」 今度は啄ばむように何回か。触れるたびにお互いの唇の柔らかさが伝わってくる。 「・・もっと、深く味合わせていただいても?」 「・・・ばか」 消え入るような声で美琴は呟くと、黒子の頭に腕を回した。肯定の合図と捕らえ、黒子は再び美琴に口付ける。薄く開いた唇をゆっくり舌でなぞると、ぎゅ、と回された腕に力が入った。黒子も美琴の耳の辺りに手を沿え、今度は美琴の口内に自分の舌を入れる。 「ん・・」 奥で縮こまっていた美琴の舌を絡めとり、丹念に嘗め回す。歯列とはぐきもしっかりと舌でなぞって、ゆっくりと二人は離れた。 「・・・こんなことするの、アンタ限定よ」 「期間限定ではなく、相手限定ですわね」 「だから、その・・・。アンタの、唇も。私限定なんだからね」 「もちろんですわ」 「ほ、他の人に食べられちゃったら許さないんだからね!」 「・・・もうお姉様かわいらしすぎですの!!」 「ちょ、こらやめなさいよ!」 黒子は夢中で美琴の顔中にキスの嵐を降らせた。 ――なんだかんだ電撃出す気にならないところが、私もう終わってるッッ・・! 美琴の心の声をよそに、黒子が変態行動を起こすまで美琴はそれを甘受し続けるのであった。 名前 コメント
https://w.atwiki.jp/railgun-yuri/pages/18.html
「ただいまー」 「うわ、大きい荷物!」 今日はハロウィン2日前! 私は百貨店のハロウィンコーナーで買い込んできたグッズの入った袋を抱えて、「そんなに待たされたら、ケーキが悪くなっちゃうよ~」と言って先に買い物から戻った佐天さんの待つ、自宅へと戻ってきたのでした。 「一足早くサンタクロースが来ちゃったのかと思ったよ」 「そ、そんなに多く買ってないですよ?! そう、出来るだけ大人数で楽しめる物を選んできましたから、一人当たりの単価は安いはずっ!」 「そんなガッツポーズしたまま力説されてもなぁ。まあ良いか。とにかく中見せてよ」 「はいはーい」 抱えていた袋を床に下ろし、中の物を順々に取り出します。プラスチック製のカボチャのランタン、モンスターの形をしたグミの詰め合わせ、ガラスに貼るステッカー。 底の見えない袋の収納力に、袋から物が取り出される度、佐天さんの顔が呆れたそれへと変わって行きます。カボチャの柄の金太郎飴、この時期限定のパッケージになっているクラッカー、それから・・・ 「マントに・・・とんがり帽子?」 「でっかい被り物のカボチャもありますよ!」 そう、仮装用の衣装! 魔女とジャック・オー・ランタンの二種類を見繕ってきました。 それを見るなり、佐天さんはげんなりした顔で呟きます。 「・・・二人っきりで仮装するの? なんかそれ、すっごく寂しい気がするんだけど」 「いえいえ、白井さんと御坂さんを呼んで、この部屋に入ってきた所で驚いてもらうんです。今までお呼びしたこと無かったですから。パーッとお祭りにしましょう」 「ナイスアイデアだよ、初春! あたしがお祭り騒ぎが好きと知っての所業だね?」 「え、佐天さんがお祭好きだってことは・・・」 「さぁ、思い立ったが吉日! 早速準備しようじゃないの!」 はしゃぎ様がすごいですけど、佐天さんも同意してくれました。うん、ちょっと調子に乗って買いすぎちゃったことはごまかせた・・・ 「で、全部でいくらしたの?」 ごまかせませんでした・・・ 「で、どっちがどっち着るの?」 目の前には魔女の衣装とジャック・オー・ランタン、すなわちカボチャの被り物が。 「私は魔女の方で・・・」 「えー、あたしも魔女の方が良いんだけど。このカボチャ、可愛く無いし・・・」 「私も同じ理由で魔女を・・・」 安かったからついつい買ってきちゃったんだけれど、よく見ると可愛くないんですよね・・・ 当たり前のように顔より大きいですし、ギザギザした口の部分からかぶった人の顔をのぞかせるという趣向のこらし方が、なんとも言えない「人を寄せ付けないオーラ」のようなものを放っています。 「初春が買ってきたんじゃん。・・・何とかしてよ」 「うぅっ、じゃあジャンケンにしましょう!」 「なんか納得いかないけど・・・まあ良いか。んじゃーいくよ?」 『じゃんけんほい!』 私はパー。佐天さんはグー。 「じゃあ私がこっち着ますね」 「ちぇっ」 私が手に取ったのは、当然魔女の衣装。しぶしぶと佐天さんがカボチャの被り物を取り上げます。 「やっぱこれ可愛く無いよぉ」 呟く佐天さんの声を聞きつつ、腋の下に冷や汗をかきながら私はその声を聞かなかったことにしました。 私は確保した衣装を持って自分のベッドの方へと向き直ります。と、 「うひゃぁ!」 「ねー、交換してよ~。う~い~は~る~」 佐天さんが後ろから飛びついて来ました。そんなに佐天さんが嫌がるような物、私だって欲しくないのに決まってるじゃないですか?! その時、私の脳裏にひらめきと言う名の電球の光が灯りました。 振り返りながら、私は思いついたことを言います。 「じゃ、じゃあ、佐天さんがそれを恥ずかしがらないようにお呪いをしましょう!」 「何で声ひっくり返ってるの?」 「え、い、いや、別になんでも無いですよ! はははははー」 「ふーん、まあ、別に良いけど・・・」 普段スカートを捲られている仕返しだなんて言えません・・・ 額を伝う冷や汗を隠すように、私は佐天さんに背を向け、小物入れからある物を探し始めました。 「五円玉?」 「はい、振り子です」 よく低レベルの念動系の能力の練習で使われる、五円玉に糸を結びつけただけの簡単な振り子です。 「ひょっとして、催眠術?」 「はい、ちょっとかじった事あるんですよ。お呪いにはぴったりじゃないですか?」 「いや、催眠術はお呪いじゃないし。十分科学だし」 「気分ですよ、気分。とりあえずそこ座ってください」 「てか、ホントにそのカボチャ好きになるような感性になっちゃったりしない? 大丈夫? あたし、あんなのが好きな人間にはなりたく無いんだけど」 「大丈夫ですよ~・・・多分」 「ん? 今最後声小さくて聞こえなかったんだけど、何て言ったの?」 「何も言ってませんよ?」 佐天さんを床に座らせ、私はその正面に座りました。 「はい、ではまず呼吸を落ち着けて・・・目を瞑ってください・・・はい、目を開けて・・・振り子が揺れる所をぼーっと眺めてください・・・」 催眠術が進むに連れて、佐天さんの目がだんだん、とろーんとしてきます。こうしておとなしい佐天さんを見てると、何だか不思議な気分です。普段はあんなに元気で、騒がしいくらいなのに。 そうこう考えているうちに、段階はどんどん進み価値観の一時的な書き換えに移る所まできました。欲しいほど好きな物を想起させて、その中に目的の物を刷り込ませるんです。 「はい、佐天さんが今欲しい物は何ですか~?」 「・・・・ぃ・・・る・・・」 佐天さんがボソボソと小さな声で喋ります。当然、私にはよく聞こえませんでした。 「すみません、声が小さくてよく聞こえませんでした。もう一回、大きな声で話してください」 「・・・・・・ぅ・・・はる・・・」 「ごめんなさい、もう一度・・・」 再び聞き直します。しばらく顔を俯けて、口元をもごもごさせていた佐天さんは、発芽したばかりの植物の芽が畳んだ双葉を持ち上げるように、ゆっくりと顔を上げました。 心なしか、目が潤んでいるようにも見えます。そして、佐天さんは大きな声で答えたのです。 もちろん、その答えこそは、はっきり聞く事が出来ました。ただし、私にとってショッキングな単語を伴って・・・ 「初春っ!!」 「・・・・・・えっ?」 私はただただ口を開けて、その場に凍りつくしかありませんでした。 私と共に凍り付いた空気は、なかなか溶けてくれそうにありません。こんなに1分1秒が長く感じられたのは、風紀委員の試験の結果発表の時以来です。 部屋の真ん中で、凍り付いた私の頭の中を、良い具合に先ほどの言葉が反響して飛び回っていました。停止した思考回路は、状況と言葉の意味をとらえようと再起動を要求していますが、私の中の何かがそれを許しません。 その頭の中でぼんやりと、御坂さんみたいな能力があれば、電気的刺激で無理矢理理解することもできるのかな、なんて考えたりしています。 「うぃは・・・る」 本当に凍結していれば-250度近いはずの空気の中、先に動いたのは佐天さんでした。 まるで寝ぼけていながら笑ったときのように目尻を下げて、 それでいてどこか寂しそうに眉を曲げ、 顔は熟れたリンゴのように赤く火照り、 その唇は朧げに私の名前を呟きながら、 佐天さんはゆっくりと、這うようにして私に近寄ってきます。 あわわ、何か変なスイッチ入れちゃったのかな・・・ 「初春が、欲しいよ・・・」 「初春が好きなの・・・」 「愛してる・・・」 「あたしだけのものにしたいほど・・・」 佐天さんが近寄ってくる間、私は惚けたように座っていました。立ち上がれなかったんです。 結構長い間、佐天さんのクラスメイトをやってきました。でも、こんな佐天さんを今まで見たことがありません。 よく「女を捨ててる」と言われている私にさえ、艶っぽく見える佐天さんなんて・・・ パニックになりながらも、さっきまで固まっていた私の思考回路は汚名を挽回するべくオーバークロック気味に活動し始めました。 火の無い所に煙が立たないように、催眠術をかけただけで突然佐天さんが私の事を好きになる訳がありません。 私がかけようとした催眠はこうです。まず、個人の好きなものを想起させて、意識をそれに向かせます。次に、それに付随する形で目的の物、すなわちカボチャの被り物を意識させます。 何度かそれを繰り返し、目的の物を好きな物と混同させて、抵抗感を無くす。そういうものでした。しかし、佐天さんは私の名前を挙げました。これは一体・・・? そこで突然、私の思考は中断されることになりなす。 「ひゃぁ?!」 「捕まえたぁ~」 這い寄ってきていた佐天さんが、私の股を掴んで、ニマァっと笑いました。心なしか、酔っぱらってしまったかのようにも見えます。 「良ぃい? 初春お嫁にもらってもぉ~」 「えっ、ちょっ、お、お嫁ぇ?! な、何言ってんですか佐天さん!!」 「えぇーダメぇ?」 「ダメですよ! そもそも女の子同士、結婚なんて出来ませんって!」 「大丈夫だってば、あたしそんなの気にしないし・・・」 「仮に佐天さんが気にしなかったとして、私の意見はどこに行ったんですか?!」 「えぇ~、じゃあどうなの、初春は」 「えっ?」 こうなってしまった原因を探る前に、佐天さんの言葉によって、再び私の頭の中は凍りついてしまいました。 「ねーえぇ、どうなの? 初春ぅ」 「・・・私は」 自然と、私は俯いていました。佐天さんが私の顔を下から覗き込もうとしています。 「・・・佐天さんの事が、好きです」 「じゃぁー・・・」 「でもっ!」 「?!」 「お友達として、ですっ・・・」 私らしくなく、大きな声を出してしまいました。それにビックリして上体を起こした佐天さんは、目を大きく開けて、普段通りの顔付きで私を見ています。 「だから、佐天さんのお嫁にはなれません」 さっきの大声はどこへやら。今度は随分小さな声しか出ませんでした。 「そっ・・・か・・・・・・」 つ、と。 佐天さんの声に顔を上げて、私が一番初めに見たものは、微笑んだ佐天さんの頬を伝う一筋の涙でした。 はっとした、その時にはもう遅かったのです。 その後、私は佐天さんに謝り倒しました。 被り物を被りたくないが為に、催眠術をかけた事。 今まで佐天さんが隠し通して来た気持ちを吐露させてしまった事。 そして、佐天さんの気持ちに応えられなかった事。 やっぱり佐天さんは優しい人でした。 「いやぁ、実はぜんっぜん催眠術かけられてた間の事憶えてなくてね~。あたしそんな事言ったんだ? ははは、気にする事無いって! 誰のせいでも無いんだからさ」 「・・・嘘、つかないで下さい・・・」 私が悪いんです。 佐天さんの優しさに甘えてしまえば、どれだけ楽だったでしょう。 でも、私は甘える訳にはいかない。甘える資格が、無いんですから。 「えー? 嘘なんて・・・」 「全部、憶えてますよね」 「・・・」 とたんに、佐天さんの顔が暗くなります。耐えられなくなって、私は目をそらしてしまいました。 「催眠術をかけたって、記憶は無くなりません。『忘れる』という暗示をかけても、思い出せなくなってるだけで、記憶は残ってるんです。それに佐天さん、途中で術、解けてましたよね・・・」 「・・・うん」 「本当に、ごめんなさい」 「・・・うん」 「ごめんなさい・・・」 今度は私が涙をこぼす番でした。 佐天さんを泣かせてしまった。それだけで、私の罪悪感は膨れ上がりました。 もちろん、私にも譲れない所はあります。女の人と恋人としてお付き合い、あまつさえ結婚だなんて微塵も考えた事がありませんでしたし、するつもりもありません。 でも私が、佐天さんのそんな想いを無理矢理聞き出してしまった事は十分に罪です。 「泣かないでよ、初春」 私の頭にポンと置かれた佐天さんの手。 小刻みに震えるそれは 「初春が泣いてたら・・・私まで、悲しくなってくるじゃん・・・」 それでもいつもと変わらぬ暖かさを、私にくれるのでした。 「だからさ、顔を上げて・・・あたしの声を聞いて?」 「佐天さん・・・」 その声に顔を上げると、目の前では五円玉の振り子がゆらゆらと揺れていました。 目が覚めると、床の上でした。 「あ、あれ?」 何で私、床で寝てたんでしょう? 確かお買い物に行って、それから・・・何だか悲しい夢を見ていた気がします。 状況が飲み込めず、上体だけ起こしてキョロキョロしていると、 「おっ、初春~。目ぇ覚めた?」 佐天さんが壁の向こうから顔を出しました。 「初春ったら買い物の後突然寝ちゃうんだもの。ビックリしちゃったよ」 「そ、そうだったんですか? 済みません、私全然覚えがなくて・・・」 「そだ。買ってきたケーキ食べよう。悪いと思ったけど、初春が寝てる間、勝手に冷蔵庫にしまわせてもらってたけど。初春もおなか空いたんじゃない?」 「あ、いただきます」 佐天さんが差し出すプレートの上には、どこで買って来たのやら、ショートケーキの乗ったお皿とジュースがなみなみと注がれたコップがあります。 うう、カロリーの高そうな・・・しかし、いただくと言ってしまった以上、食べない訳には行きません。佐天さんに出してもらったものなら尚更です。 「ささっ、召し上がれ~」 「では早速・・・んー、美味しいです! 甘すぎないクリームがイチゴの味を邪魔してない、かと言ってイチゴは酸っぱすぎない、この奥ゆかしさのコンビネーションは絶妙ですね!」 「初春や、美食家ばりのコメントを有り難う。並んで買った甲斐があるってものだよ」 クスリと笑って佐天さんが言いました。その笑顔を見ていると、何だかこちらまで嬉しくなって来てしまいます。 ケーキと佐天さんで幸せな気分に浸っていると、佐天さんがポツリと私に尋ねました。 「所でさ、初春」 「何ですか?」 「あたし達、これからもずっと一緒だよね?」 「勿論ですよ~。佐天さんの居ない生活なんて考えられませんって」 「・・・よかった! あたしも初春無しの人生なんて想像つかないからさ」 安心した様に、佐天さんが言いました。 すると、ふと気づいたように 「あ、初春、クリーム付いてるよ」 「え、えっ、どこですか?」 佐天さんの言葉に、私は自分の頬を手で探ります。が、なかなかクリームは見つかりません。 「しょうがないな~、あたしが取ってあげよう」 「すみません・・・」 佐天さんの顔が近づいて来て、その手が私の頭に回されます。 えっ、何か違う・・・そう思った時。 「んっ」 「!」 私の唇が、佐天さんのそれと重なっていました。 驚きは一瞬だけ。長いようで短いその時間は、あっと言う間に過ぎ去って行きました。 「うん、初春味」 私から顔を剥がした佐天さんは、満足そうに頷きます。 一方の私は、顔を真っ赤にして、動けずにそのまま固まっていました。心臓が早鐘を打ちます。身体中から汗をかいている気がしました。 「あー、もう、初春ってば照れちゃって可愛いんだからぁ。このぉっ!」 「ひゃわぅっ」 今度は抱きつかれてしまいます。もう私の心拍数は鰻登りでした。 すると、佐天さんは私の耳元で、そっと、囁きます。 「ずっと、一緒だよ」 「は、はい・・・」 ボンヤリする意識の中で、私は確かそんなような返事をしていたと思います。 段々と意識が遠のいて行く感じ・・・あ、あれ? こんな感覚が前にもあったような・・・ うっすらと、記憶の片鱗が浮かんで来ます。 ハロウィン、カボチャ、催眠術、佐天さん、告白、そしてもう一回催眠術・・・ あともう少し、もう少しで何があったのかが分かる、という所で、私の意識は途切れてしまいました。 心いっぱいの罪悪感を感じながら・・・ 「あれ、初春? うーいーはーるー? ありゃ、突然気ぃ失っちゃった。・・・さてはさっきかけた催眠術の内容思い出そうとしちゃったんだ? 安全装置というか、『術の内容を思い出そうとすると、思考を停止する』って暗示も入れておいて良かったよ。・・・ずっと、ずっと一緒だよ・・・あたしの愛しい初春・・・」 名前 コメント